脳内模写

言葉で描ける考え事の断面。

グロテスク

神のサイコロは生者の生き肉を引き千切って振られる。ブチブチと千切られた赤黒い肉塊がぼとりぼとりと音を立てて地面に食らい付く。まるでまだ生きているかのような、もう死んでいる事を受け入れられないかのように肉塊は並んでいく。その配列を見て神は笑いながら死ねと云う。そしてまた一人ひとりと亡者の群れは勢いを増して行く。


亡者の群れは遂に融合し、新たな生命を生んだ。また死ぬ為に、生き肉をもがれる為の生き人形が生産されて行く。人形はまだ気付かない。それがただの戯れだと云う事を。そして必死に命乞いをする。「俺の肉はお前に横さねぇ!!」


神は笑いながら応える。人形の役目は犀となる事なのに何を言っているのだと。そして人形はまた死に生まれる。


俺はもう辞めてくれと云う良心と、まだまだ続きが見たいと云う好奇心の両方を愉しんで居た。