脳内模写

言葉で描ける考え事の断面。

将来の夢

やりたいことが二つ決まった。


一つは高度な技術を広く一般に使えるよう平易にする仕事。

もう一つは地域に根付いて自分の住む地域を盛り上げて行く事。


前者は例えばパソコンは多くの人が使わざるを得ないにも関わらず、その動作は難解で初見の人間では多くの機能が使いこなせないでいる。自分はシンプルで使い易くデザインされた高機能なアプリケーションやハードウェアを開発できる人間か、そう言った物を作る事に関われる人間になりたい。

自分は知的好奇心を満たすべく色々な物事を見聞きすることが大好きだ。様々な物を見知ってそれらを知らない人に教えることが好きなのである。つまり人と人、人と物、人と情報を結ぶことが好きなのだ。面白い事があれば一緒に笑いたいし、便利な物があれば他の人にもそれを使って楽になって欲しい。その欲求を満たすために何か素晴らしいものを他人に提供する仕事がしたいと思う。


後者は人間が幸福に暮らすために非常に重要な事であると思うので自分の人生に於いて絶対に欠かせない。

自分は自らや現実世界の存在を非現実的なものとして捉えていた。総理大臣が誰になろうとどこかで戦争が起ころうと地球環境が悪化の一途を辿ろうと自分ひとりでは全てを解決する事は出来ない。しかしそれらは時に自分の生活を直接的に脅かす事もある。そうなった時に自分一人でそれらに立ち向かう事は出来ない。だがしかし諦めてはいけないのである。少なくとも自分とその手の届く範囲だけは幸福な暮らしを守りたい。そう思ったとき、自分の地域に根差してその幸福の為に働く事の重要性に気付いた。これは自らの生存圏を守る為に誰しもに求められている事である。

加えて近年では自らの土地の謂れも知らずに過ごしている人が大半であるがこれはとても不幸な事である。何故自分がここに存在するのか、それは先祖から連綿と紡がれた歴史に自らも加わりそれを絶やさぬ為である。先日訪れた佐用町で限界集落を対象にした戸別訪問調査のアルバイトをする中で、集落に暮らす人が消えることがその土地の歴史の消滅に直結することを実感した。ほんの小さな集落の中にも沢山の逸話が残っている物である。それらは聞き取り調査などを行って集積する事も出来るが、それは生きた動物を剥製にする様なものなのだ。そこに暮らす人無しにその土地の歴史は成り立たない。そして自らを語る物語無しに人は生きていけない。自分の存在が脈々と語られてきた物語の中に登場することで人は生きている実感を初めて得られるのではないかと自分は考える。


これらの事は容易く実現出来る物では無いだろうと思うが決して不可能では無い。何をすれば実現に繋がるかの見当も全く付かないわけでは無い。特に後者に関しては先日とても面白い話に出会えたのでそれを膨らませて行こうと考えている。


今までずっと抽象的なことを考えて空ばかりを見ていたが、やっと自分の足元と踏みしめている地面を見ることが出来た。これからはしっかりと毎日を歩んで行こうと思う。